「南部一郎」って?
人の名前みたいですが、かぼちゃの品種名です。
日本在来の鶴首かぼちゃの中から糖度が高く食味に優れたものを選抜して育成されました。
現在一般的に広く流通しているかぼちゃは西洋かぼちゃ。高い糖度と肉質が粉質なのが特徴ですが、在来のかぼちゃは甘みが少なく(糖度4度前後)、果肉の水分が多めで加熱するとしっとりとします。
南部一郎は、糖度がが高い個体の選抜をくりかえすことで、在来種特有っとりした肉質と高い糖度を持ったかぼちゃとして品種登録されました。
岩手県を代表する特産野菜として、一関市の特定地域・生産者に限って栽培されています。
最高糖度はマンゴー並み!生でも食べられる!
過去に測定した中で最高糖度はなんと15度超え!糖度数値ではマンゴー(12度〜)などと同等の糖度をもっています。
10月に収穫をした後、特殊な環境で追熟を促すことでデンプン質の糖化を高めて甘味を引き出します。
収穫するときは一般的なかぼちゃのように緑色に輝いていますが、追熟して食べごろになった南部一郎はオレンジ色の状態に。
一定基準以上の糖度になるまでは出荷されません。生で食べるとパリッとした食感でほのかに甘く、かぼちゃとは思えないフルーティーな香りに驚きます。
在来種のかぼちゃでありながら、品種改良を重ねた西洋かぼちゃと同等の甘みを持ちます。
※個体差がありますので、確実な糖度を保証するものではございません。
※果物と同等の甘みを持ちますが、甘味や味の性質はあくまでもかぼちゃですのでご注意ください。
いろんな料理に使える!
皮が薄く、ピーラーでも削れる柔らかさ。果肉も柔らかく粉っぽさが少ないため生でも食べられ、洋食・和食、スイーツにも合うあらゆる可能性を秘めています。
サラダ、天ぷら、素揚げ、お菓子にも最適!
限られた農家が育てる希少なかぼちゃ!
岩手の風土・気候に合わせて品種改良をし、限られた農家によってのみ育てられていることから、流通量は非常に少なく、大変希少なかぼちゃです。
(地方の伝統野菜で似たような形のかぼちゃもありますが、味わいは異なります)
栽培のこだわり
生産者の佐藤弘征さんは、地元の畜産農家の牛糞発酵堆肥の使用を基本とした土づくりをおこない、化学肥料を一切使用していません。
病害虫に強いことから、農薬は一切使用せずに栽培しています。

地域活性化を模索していた佐藤さんは、「南部一郎」と出会い「骨寺村荘園カボチャ研究会」を発足。
骨寺村荘園カボチャ研究会の会長として、「南部一郎」を生産し、普及に取り組んでいます。
青果としての販売だけでなく、レシピの研究や「南部一郎かぼちゃ饂飩(うどん)」といった商品開発も行っています。